調剤薬局は個人で開業可能?開業のメリットとデメリットを解説

調剤薬局

調剤薬局は、人間の健康を支える場所として欠かせないものです。調剤師として活躍している方のなかには、独立して自分で調剤薬局を開業したいと考えている方も多いのではないでしょうか。

では、個人で独立して調剤薬局を開業することは可能なのでしょうか。この記事では、調剤薬局を開業する方法や、開業するメリットやデメリットを紹介します。

調剤薬局を開業する方法

調剤薬局は、個人であっても開業することは可能です。ただし、建物をつくればすぐに開業できるわけではありません。

調剤薬局を開業するためには、まず薬局開設許可申請を開業する都道府県に対して申請しなければなりません。なお、申請時点で以下のような設備要件を満たす必要があります。

・換気が十分されていて清潔な場所であること
・住居と不潔な場所が明確に区別されていること
・面積はおおむね19.8㎡以上あること
・医薬品を常時陳列していること
・調剤する場所の明るさは60ルクス、調剤台の上は120ルクス以上の明るさを確保していること

以上は一例であり、他にも多くの要件があります。さらに、人的要件として一日に取引する処方箋の平均数が40以下の場合は薬剤師1名、それ以上の場合は処方箋40毎に1名の薬剤師の追加が必要です。

そのほか、必要な書類として施設や人に関するものがあり、申請書と合わせて提出します。薬局開設許可申請と同時に、保険薬局指定申請を行なう必要があり、薬局の許可証や保険薬剤師の免許証の写しや法人登記簿謄本の写しなどを提出してください。

もし医師の処方箋がなく、薬剤師の判断をもとに調合販売できる薬局製剤を販売したい場合、薬局製剤製造販売業や薬局製剤製造業、薬局製剤製造販売承認を申請しなければなりません。さらに、毒物や劇物を販売する場合は、毒物劇物販売業の登録が必須です。

以上のように、多くの届出や申請などが必要となります。

調剤薬局を開業するメリットとデメリット

調剤薬局を開業するメリットとしては、個人の裁量で働ける点があります。自分がオーナーとなれば、自分の思いとおりに働けるため、自分のやりたいことに集中できる点が魅力的です。

また、自分の頑張り次第では収入アップも期待できます。さらに、雇用されていると定年により退職しなければなりませんが、開業すれば一般的に定年となる年齢を超えても活躍できるメリットもあります。

ただし、調剤薬局を開業するためには厳しい要件を満たさなければなりません。また、収入が不安定になったり、使用者となることで責任も重くなったりする点がデメリットとなります。

まとめ

調剤薬局を開業するためには、厳しいハードルをクリアしなければなりません。また、開業したからといって必ず成功するわけではなく、開業して失敗したと感じてしまうケースも多いです。

今回紹介したポイントに注意して、自分で開業するのが最適な選択肢なのかどうかを判断しましょう。

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